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「Marionette Fantasia」と、「クルミ割りとネズミの王様」(1/4)


3rdアルバム「Crystallize」は、それまでにリリースされたアルバムとは雰囲気が異なるアルバムです。
これがGARNET CROW??と、聴き始めの頃には戸惑ったくらいでした。
そんなアルバムに収録されている「Marionette Fantasia」は、その中でも特に私を戸惑わせた一曲です。

この曲のモチーフがバレエの「くるみ割り人形」だという話は、リリース直後から耳にしていたように思います。
ただ、バレエというのが私にはハードルが高く、一度も観に行ったことがありませんでした。
[モチーフ]記事をきっかっけに、観に行ってみてもいいかもしれない。
そう思っていた矢先、原作の本があることを知りました。
そして、バレエと原作とでは内容が異なっていることも分かりました。
原作はホフマンの「クルミ割りとネズミの王様」。
翻訳により違いがありますが、書名にはたいてい「ネズミの王様」がついているようです。

今回の記事のタイトルは少し迷いつつ、原作の方をつけることにしました。
(カタカナと漢字の変換は、私の好みです)
この物語は始め、子ども向けの童話のような入り方です。
けれど読み進めていくと随所にひっかかりを感じます。
そして不思議な結末が待っているのです。
さすが、オスカー・ワイルド好きの七さんが選ぶ物語だなと思いましたね。
ただのファンタジーではない、毒のある感じ。
それが「Marionette Fantasia」の曲調と合っているなと、改めて思いました。


長くなりましたが、ここから「クルミ割りとネズミの王様」の物語を交え、曲のレビューを書いていきます。
いつもと同じように、今回も物語の内容に触れています。
未読の方はご注意くださいね。


クリスマスイブの日、7歳の女の子マリーはプレゼントの中からクルミ割り人形を見つけました。
それはとても頭でっかちで不恰好な人形でしたが、マリーはすぐに気に入りました。
ところが、兄が無理にクルミを割らせて、人形を壊してしまいます。

夜、寝る時間になっても人形が心配なマリーは、お母さんに頼んで少しだけおもちゃのところにいさせてもらいました。
天井から下がるランプだけの<薄明かり>の中、おもちゃの家のベッドにクルミ割り人形を寝かせました。
マリーも寝室へ向かおうとしたところ、不思議なことが起こります。
<静寂に 耳をすます>と、あちこちから音が。
壁の時計からはうなり声です。
<時間(とき)を刻む音がない>のは、時計の上に止まっている、大きな金色のフクロウのせいでした。
その翼を時計に覆いかぶせているのです。
不気味な、くぐもった音が<十二回>鳴ると、ネズミの大軍が現れました。
そして<七頭の影>も。
それは、それぞれの頭に王冠をかぶった、1匹の大ネズミでした。

マリーは行進して来るネズミたちにおされ、戸棚のガラスに腕をぶつけてしまいました。
ネズミと対峙したのは、なんと、戸棚に入っていたクルミ割り人形やおもちゃたち。
<唐突な><鐘の音>をきっかけにそれぞれが動き出し、ネズミの大軍と戦います。
マリーはクルミ割り人形を助けようと自分の靴を投げ、そして気を失ってしまいました。・・・

< >で囲った箇所は「Marionette Fantasia」の歌詞です。
1番を中心に見てみました。
ここまででも、物語世界を描いていることがよく分かります。

 ほら ti ta ta ta
 ガラスの針
 十二回の 刻(とき)を打てば
 聖なる夜の 七頭の影が
 無力な人形 に手を伸ばす
 
本を読んで気づいたことがありました。
ここで「ほら」と呼びかけていますよね。
本の中でも頻繁に、読者である子どもたちへの語り掛けがあります。
「ほら、時計の音が聞えるでしょう?」といった意味合いなのかなと感じました。


物語に戻ります。

目が覚めたマリーは、クルミ割り人形とネズミたちとの戦いを家族に話します。
けれど、誰も信じてはくれません。
それからマリーは、クルミ割り人形の悲しそうな声を夢うつつに聞くようになります。
「力を貸して欲しい」という声を。

腕を怪我しているマリーは、しばらく動き回れないでいました。
ある日、いつも家の時計を修理してくれるおじさんがお見舞いに来ます。
器用なおじさんで、マリーの壊れた人形を直してくれたのです。
けれど人形の腰に剣はありませんでした。・・・


 まだ痛む右腕 愛しいあなたを
 思い出せと 巡るから
 剣を求め 彷徨う
 
クルミ割り人形が「力を貸して欲しい」とマリーに求めていたもの。
それは、もう少し話が進むとはっきりするのですが、失くしてしまった剣のことでした。



今回の[モチーフ]記事、実は4回に分かれています。
うまくまとめられたらよかったのですが・・・各回とも長めになりそうです。
お時間のある方、よろしければ最後までお付き合いくださいね。



【書誌情報】

「クルミわりとネズミの王さま」
 ホフマン [著]
 上田真而子 [訳]
 岩波書店(岩波少年文庫)

最後の最後まで、夢なのか現実なのかがあいまいな物語です。
少しネットで検索しただけでも、この物語について考察を書いている方が多数いらっしゃいます。
さすがホフマンの作品だ、という声も多くありましたね。

私は翻訳本を読むことが得意ではなく、ホフマン作品も今回が初めてでした。
この本では、訳者の上田さんのあとがきが興味深かったです。
翻訳時の苦労や作品の背景、ホフマン自身についても知ることができました。
そういえば最近、このような翻訳本を読むと、日本語との違いがおもしろいなと感じるようになりましたね。
やはり私は根っからの日本語好きなんだなと感じています(笑)

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コメント

夢の世界

けいさん、こんにちは!

実はアップされた日は、大作だったので全部読みきれなかったんです。
最近ちょっと疲れぎみでして・・・
でも昨日寝る前にガーネットタイムとPVをみたら少し元気になりました!

それにしても曲の歌詞とリンクさせての解説は凄いですね♪
まるでけいさんが物語を書かれているかのような印象を受けました。
引き込まれて一気に読んじゃった(^.^)

個人的には今回のモチーフ記事が一番かもしれません。
まだあと三回もあるとのことなので楽しみにしています!

お体大事にして下さいね♪
ではまた。

Holy groundさんへのお返事


Holy groundさん、こんばんは★
お疲れの身体には、ちょっときつい文字数でしたね…
メンバーの姿で癒されて、そして読んでいただけてよかったです(笑)
ちなみに私は今日、「Jewel Fish」を聴いていたら、なんだかやる気が出てきましたよ☆

今回のモチーフ記事が一番ですか!?
ありがとうございます!
いつも以上に自信がなくてドキドキしていたので、とても嬉しいです♪
次回以降も一気読みしていただけますように!!

お気遣いありがとうございます(^^)
Holy groundさんも疲れをためないように過ごしてくださいね。

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